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「手に職をつけて、将来性のあるITエンジニアになりたい」「未経験からでも年収アップを実現したいけれど、何から始めればいいのか分からない」
IT人材の不足が続く今、ITエンジニアは未経験からでも挑戦でき、その後の伸びしろが大きい数少ない職種のひとつです。正しい順序で進めれば、数年後に年収600万円以上を目指すことも現実的な射程に入ります。
ただし、ここで多くの方がつまずきます。「未経験の段階」と「経験を積んだ後の段階」では、使うべきサービスがまったく違うのに、そのことを知らずに片方だけを使ってしまうのです。実務経験者向けのエージェントに未経験で登録して「ご紹介できる求人がありません」と言われ、そこで諦めてしまう——非常によくあるパターンです。
この記事では、未経験からITエンジニアを目指し、最終的に高収入まで到達するための段階別のロードマップと、各段階に対応した5つのサービスを解説します。さらに、運営者自身が第一志望の企業から内定を獲得した実践方法も最後に共有します。
| 💡この記事でわかること |
| 1. 未経験から高収入エンジニアを目指す3ステップ・ロードマップ |
| 2. 段階別に使い分けるIT転職サービス5選(未経験の入口/経験後の年収アップ) |
| 3. 書類選考で差をつける「ポートフォリオ」作成のポイント |
| 4. SES・受託・自社開発の違いと、最初の会社の選び方 |
| 5. 未経験からのIT転職で、正直きついと感じる部分 |
結論:「未経験の入口」と「年収を上げる転職」は、別々のサービスを使う
先に結論をお伝えします。未経験からIT転職を目指す方が最初に理解すべきなのは、次の一点です。
IT転職エージェントの大半は「実務経験者向け」であり、未経験者が使っても紹介できる求人がほとんどない。
「IT転職に強い」と紹介されているサービスの多くは、年収500万円以上・自社開発企業といった質の高い求人に絞っているのが強みです。裏を返せば、実務経験ゼロの段階では対象外になります。これは経歴の否定ではなく、単に段階が違うだけです。
だから、進め方はこうなります。
- 【入口】未経験でも入れる場所を確保する ——研修付きで雇用してくれる会社か、未経験可の求人を幅広く扱う総合型エージェント
- 【1〜3年】実務経験を積む ——ここが最も重要。経験年数そのものが資産になります
- 【年収アップ】経験者向けのIT特化型エージェントで、待遇の良い環境へ移る
いきなり3の場所に行こうとして跳ね返される——これが最も多い遠回りです。今の自分がどの段階にいるかを確認してから、その段階に合ったサービスを選んでください。
まったくの未経験からで、「まず勉強のお金も時間も確保が難しい」という方に現実的なのが、正社員として雇用されたうえで研修を受けられる仕組みです。研修中も給与が支払われるため、収入を止めずに学べます。相談は無料で、費用は一切かかりません。
もちろん、この仕組みが合う方と合わない方がいます。それぞれの特徴と向き不向きは、この後で正直に整理していきます。
Part 1: 未経験から高収入ITエンジニアを目指す3ステップ・ロードマップ
未経験からのIT転職は、行動の「順番」で結果が変わります。以下の3ステップで計画的に進めましょう。
Step 1: 基礎スキルの学習と「ポートフォリオ」作成(期間:3〜6ヶ月)
企業が未経験者を採用するとき、最も重視するのは「自分で学び続けられる人かどうか」です。スキルの高さそのものではありません。未経験者に高度な技術力を期待している企業は、そもそも存在しないからです。
まず「分野」を決める
ITエンジニアと一口に言っても、仕事の内容は大きく異なります。最初にどこを目指すか決めないと、学習が散漫になります。
| 分野 | 仕事の内容 | 主な言語・技術 | 未経験からの入りやすさ |
| フロントエンド | Webサイトやアプリの、利用者が直接触れる部分を作る | HTML/CSS、JavaScript、React | 成果物が目に見えるため、ポートフォリオを作りやすい |
| バックエンド | サーバー側の処理やデータベースを扱う | Java、PHP、Python、Ruby | 求人数が多い。論理的思考が得意な人に向く |
| インフラ・クラウド | サーバーやネットワークの構築・運用 | Linux、AWS、ネットワーク知識 | 資格(LPIC、AWS認定)で意欲を示しやすい。未経験求人が比較的多い |
| QA・テスト | ソフトウェアの品質を検証する | テスト設計、自動化ツール | 丁寧さや検証力が評価される。異業種からの転向例が多い分野 |
| 社内SE・情シス | 自社のIT環境を整備・運用する | 幅広い基礎知識、調整力 | 実務経験を求められることが多く、最初の一歩には向きにくい |
迷ったら、インフラ系かバックエンドから始めるのが無難です。求人の母数が多く、未経験可のポジションも比較的見つけやすいためです。「なんとなくカッコいいから」でAI・機械学習を選ぶと、求められる数学的素養の高さで挫折しやすくなります。
ポートフォリオは「作品」であって「学習記録」ではない
ポートフォリオとは、「あなたが何を作れるか」を示す作品集です。ここで差がつきます。
- ❌ 評価されにくい例: 教材どおりに作ったToDoリスト、チュートリアルをなぞっただけのブログアプリ。採用側は同じものを何百回も見ています
- ⭕ 評価される例: 自分や身近な人の困りごとを解決するアプリ。前職の業務課題を題材にしたツール。実際に公開して誰かが使っているサービス
- ⭕ さらに良い: READMEに「なぜその技術を選んだか」「どんな課題をどう解決したか」「詰まった点をどう乗り越えたか」が書かれている
最重要ポイントは最後の項目です。技術力そのものより、思考プロセスが言語化されているかを見られています。「Reactを使いました」ではなく「画面の更新頻度が高い設計だったため、状態管理のしやすいReactを選びました」と書けるかどうか。この一行で印象は大きく変わります。
また、前職の経験を題材にできると圧倒的に強くなります。介護職の方が「シフト管理の煩雑さ」を、事務職の方が「Excel集計の非効率さ」を題材にする——その業界を知っているからこそ作れるものは、他の未経験者との明確な差別化になります。
Step 2: サービス登録と「方向性の決定」(学習と並行)
学習を始めたら、完成を待たずに相談を始めてください。理由は2つあります。
- 市場のリアルを学習に反映できる: 「今どのスキルに求人があるか」を知らないまま半年学ぶのは、大きなリスクです
- 自分がどのルートで入れるかが分かる: 研修型が向くのか、未経験可求人に直接応募できるのか。早く分かるほど無駄が減ります
面談では、次のことを率直に尋ねてください。遠慮する必要はありません。
- 「今のスキルレベルで、実際にどんな求人がありますか」
- 「あと何ができれば、選択肢が広がりますか」
- 「年収◯◯万円を目指す場合、何年かかるのが現実的ですか」
Step 3: 内定獲得と、計画的なステップアップ(1〜3年)
ここが最も誤解されやすい部分です。未経験の最初の転職で、いきなり年収600万円を目指すのは現実的ではありません。
未経験入社時の年収は、300万円台からのスタートになることも珍しくありません。前職より下がる可能性もあります。ここで「話が違う」と感じてしまうと、そこで道が終わってしまいます。
正しい捉え方はこうです。
- 最初の会社: 年収の高さより、実務経験が積めることと研修・教育体制を最優先で選ぶ。ここでの1〜2年が、その後すべての土台になります
- 1〜3年後: 「実務経験◯年」という肩書きを手にした時点で、応募できる求人の質が一段変わります。ここで初めてIT特化型のエージェントが機能し始めます
- 年収アップ: このタイミングの転職で、大きく条件が改善するケースが多くなります
「実務経験1年」と「実務経験0年」の間には、想像以上に大きな壁があります。逆に言えば、その壁さえ越えれば景色は変わります。最初の1年を、投資期間と割り切れるかどうかが分かれ道です。
Part 2: 段階別に選ぶ、ITエンジニア転職サービス5選
ここからは、段階ごとに適したサービスを見ていきます。順位はつけません。あなたが今どの段階にいるかで、最適なサービスが変わるからです。
【未経験の入口 ①】収入を止めずに学ぶ:BREXA SOLVIA
まったくの未経験からで、「勉強期間の生活費が不安」「独学で挫折しそう」という方に、最も現実的な選択肢のひとつがBREXA SOLVIA(旧ラクスパートナーズ)です。2026年7月にBREXAグループ参画に伴い社名が変わりました。
まず、仕組みを正確にお伝えします。これは求人を紹介する転職エージェントではありません。同社に正社員として雇用されたうえで、約3か月・480時間の実践研修を受け、その後に大手企業のプロジェクトへ参画するという「育成型」の人材サービスです。この構造を理解したうえで検討することが重要です。
特徴を整理します。
- 在籍者の95%が未経験スタート。文系出身・異業種出身の方が大半です
- 研修中も給与が満額支給される。スクールに数十万円を払って学ぶのとは、経済的な負担がまったく違います
- 研修分野を選べる: Web開発、インフラ、AI・機械学習、QAなど
- 働き方が整っている: 完全週休2日、年間休日125日以上、平均残業10時間以内
- 従業員1,000名超、20年以上の育成実績。グループは人材業界国内3位規模
正直にお伝えする注意点。自社で雇用され、客先のプロジェクトに参画する形態のため、「最初から自社サービス企業の社員として働きたい」という希望とは合いません。また、配属先のプロジェクトは希望が完全に通るとは限りません。「安全に実務経験を積むための入口」と位置づけるのが適切な捉え方です。
それでも、収入を止めずに未経験から実務経験を得られる仕組みは、独学で数か月耐えるより現実的だと感じる方は多いはずです。相談・応募は無料です。
【未経験の入口 ②】選択肢を広く見る:リクルートエージェント
「研修型ではなく、普通に企業へ転職したい」「IT以外の選択肢も含めて比較したい」——そんな方には、株式会社リクルートが運営するリクルートエージェントが起点になります。
IT特化型ではありませんが、未経験者にとってはむしろその方が有利に働く場面があります。
- 求人数が圧倒的: 公開・非公開合わせて70万件超。母数が大きいほど、未経験可の求人に当たる確率も上がります
- 全国17拠点対応: IT特化型は東京・大阪に集中しがちですが、こちらは地方求人にも強いのが大きな違いです
- 全業界・全職種をカバー: 「ITエンジニア一択」ではなく、ITサポート職、社内の情シス、Web系の職種など、周辺の選択肢も一緒に見られます
- 書類添削・面接対策・条件交渉まで無料
未経験の段階では、「エンジニア職に限定せず、IT業界に足を踏み入れる」という考え方も有効です。ITサポートや運用監視から入り、社内で開発職に異動するというルートで実務経験を得た方も少なくありません。
注意点は、サポート期間が約3か月と区切られていること、担当者によって提案の質に差があることです。IT分野の技術的な話は専門特化型ほど深くありません。「幅を確保する」目的で使うのが正解です。
【経験1〜3年後 ①】年収を本格的に上げる:明光キャリアパートナーズ エンジニア転職
ここからは、実務経験を積んだ後に使うサービスです。今まったくの未経験の方は、「1〜2年後にここへ来る」というイメージで読んでください。
明光キャリアパートナーズは、東証プライム上場グループである明光ネットワークジャパングループが手がけるIT・Web・エンジニア特化のサービスです。20〜30代のエンジニア経験者を主な対象としています。
- 年収550〜1,200万円のハイクラス求人を扱い、テックリードやCTOといったポジションも含まれます
- 平均年収アップ100万円以上という実績を公表しています
- 教育グループ由来の丁寧な伴走型サポート。企業ごとの面接対策や、入社後のフォローまで対応します
- リモート勤務やワークライフバランスを重視した求人も扱っています
対応は首都圏(東京・大阪)中心で地方は少なめ、未経験向けの求人は限定的です。「経験を積んで、次のステージへ」というタイミングで登録するのが正しい使い方になります。
【経験1〜3年後 ②】自社開発企業へ移りたい:TechClipsエージェント
「SESや客先常駐で経験は積んだが、次は自社サービスを作る側に行きたい」——このニーズに特化しているのがTechClipsエージェントです。notari株式会社が運営しています。
最大の特徴は、扱う求人のほぼ100%を「自社開発企業かつ年収500万円以上」に厳選していること。さらに、キャリアアドバイザーを現役エンジニアが務めるため、技術の話がそのまま通じます。「今やっている業務を説明するのに苦労する」というストレスがありません。
年収アップ率95%、転職後1年以内の離職がほぼゼロという数字を公表しており、書類添削・面接対策・年収交渉に加え、土日夜間の面談にも対応しています。
ただし対応エリアは一都三県(東京・千葉・埼玉・神奈川)に限定されており、未経験の方や、求人数の多さを重視する方には向きません。
【経験1〜3年後 ③】客先常駐から抜けたい:社内SE転職ナビ
もうひとつ、経験を積んだ後の選択肢が社内SE転職ナビ(アイムファクトリー株式会社運営)です。
その名のとおり「客先常駐なし」の社内SE求人に特化しています。開発、インフラ、情報システム、ITコンサルなど幅広く扱い、求職者1人あたり平均7.3社を紹介する方針。カジュアル面談で「そもそも転職すべきか」「フリーランスという選択もあるか」といった相談から始められるのも特徴です。
社内SEは自社の環境を整える立場のため、勤務地が固定され、生活リズムが安定しやすいというメリットがあります。家庭との両立を重視する方には、有力な選択肢です。全国対応をうたっていますが、求人は首都圏と関西に集中しています。実務1年未満の方には求人が限られる点も押さえておいてください。
5サービスの比較表
| サービス名 | こんな人におすすめ | 特徴・サポート | 公式サイト |
|---|---|---|---|
| BREXA SOLVIA | 完全未経験の人/収入を止めずに学びたい人/独学に不安がある人 | 自社正社員として雇用+3か月480時間の研修(研修中も給与満額)。未経験95%、年休125日以上、平均残業10h以内 | 公式サイト |
| リクルートエージェント | 未経験で選択肢を広く見たい人/地方在住の人/IT周辺職種も検討したい人 | 求人70万件超、全業界・全職種・全国17拠点。書類添削・面接対策・条件交渉まで無料 | 公式サイト |
| 明光キャリアパートナーズ | 経験1〜3年で年収を上げたい人/20〜30代/首都圏・大阪 | 年収550〜1,200万円の求人、平均年収アップ100万円以上、企業別面接対策、入社後フォロー | 公式サイト |
| TechClipsエージェント | SES・客先常駐から自社開発へ移りたい人/一都三県在住 | 求人のほぼ100%が自社開発かつ年収500万円以上。現役エンジニアが担当、年収アップ率95%、土日夜間面談可 | 公式サイト |
| 社内SE転職ナビ | 常駐をやめて勤務地を固定したい人/生活リズムを安定させたい人 | 「客先常駐なし」の社内SEに特化。1人平均7.3社紹介、カジュアル面談から相談可、非公開求人あり | 公式サイト |
順位はつけていません。段階が違うサービスを並べて優劣を論じることに意味がないからです。今のあなたが未経験なら上の2つ、実務経験があるなら下の3つ——そう読んでください。
登録数の目安は同じ段階のサービスを2社まで。未経験の段階で5社すべてに登録しても、3社からは「紹介できる求人がない」と返ってくるだけで、気持ちが折れる原因になります。いずれも登録は無料で、数分で完了します。
Part 3: 最初の会社の選び方——SES・受託・自社開発の違い
未経験者が必ず直面するのが、この3つの区別です。ここを知らずに入社すると、「思っていた仕事と違った」となりがちです。
| 形態 | 働き方 | 未経験からの入りやすさ | 注意点 |
| SES・客先常駐 | 自社に雇用され、顧客企業に常駐して作業する | 入りやすい。未経験求人の多くがここ | 配属先で経験の質が大きく変わる。開発に関われず運用監視だけということも |
| 受託開発 | 顧客から案件を請け、自社で開発する | やや難しいが、未経験可の企業もある | 納期に追われやすい。ただし幅広い技術に触れられる |
| 自社開発 | 自社サービスを作り、運用する | 未経験からは難しい。多くは経験者採用 | 人気が高く競争率も高い。経験を積んでから狙うのが現実的 |
未経験の入口としてSESを選ぶこと自体は、悪い選択ではありません。実際、多くのエンジニアがここから始めています。重要なのは、入社前に配属先の傾向を確認することです。
面接では必ず次を確認してください。
- 「未経験で入社された方は、最初にどのような案件に入ることが多いですか」
- 「開発工程に関われるまで、平均でどのくらいかかりますか」
- 「案件の希望はどの程度まで通りますか」
- 「研修期間はどのくらいで、内容はどういったものですか」
答えが曖昧だったり、「人によります」で終わってしまう場合は、慎重に判断した方がいいでしょう。ここを確認せずに入社し、2年間ずっと運用監視だけだった——という話は、残念ながら珍しくありません。
Part 4: 内定率を上げる!未経験者のサービス活用術
エージェントを「求人紹介の窓口」として使うのは、もったいない使い方です。市場価値を上げるための相談相手として使ってください。
1. 「学習状況」を具体的に共有する
未経験者が最も評価されるのは「本気度」です。そしてそれは、具体性でしか伝わりません。
- ❌ NG例: 「これからPythonを勉強しようと思っています」
- ⭕ OK例: 「現在、オンライン講座を8割まで進め、Djangoを使ったアプリを開発中です。今月末に公開予定で、コードはGitHubで公開しています」
この具体的な進捗が、担当者が企業にあなたを推薦する際の材料になります。「意欲があります」は誰でも言えるので、何の情報にもなりません。
2. IT特有の面接対策を依頼する
ITエンジニアの面接では、技術的な質問に加えて「なぜその技術を選んだのか」という論理的思考が問われます。
エージェントに依頼すべきこと
- 企業ごとの過去の技術質問や面接の傾向を教えてもらう
- ポートフォリオのどこをアピールすべきか、一緒に整理してもらう
- 「なぜエンジニアになりたいのか」という志望動機を、説得力のある形に組み立ててもらう
- 前職の経験と技術学習をどう接続するかを一緒に考えてもらう
特に最後の項目が重要です。「営業からエンジニアへ」なら、顧客の要望を整理して形にするという点で本質は共通しています。過去を切り捨てるのではなく、地続きに語れる人が評価されます。
3. 最初の年収交渉は「学習コストの低さ」で勝負
未経験の年収は、前職の給与や年齢に左右されがちです。交渉のポイントは、「入社後、どれだけ早く戦力になれるか」を客観的に示すことにあります。
- 取得した資格(基本情報技術者、AWS認定、LPICなど)
- 完成度の高いポートフォリオと、その説明資料
- 技術ブログやGitHubでの継続的な発信
- 前職で培った、そのまま活きるスキル(顧客折衝、進行管理、ドキュメント作成)
ただし、未経験の初回転職では年収交渉の余地は限られます。ここで無理に押すより、1〜2年後の転職で取り返す方が、はるかに確実で大きな成果につながります。
4. 女性が未経験からITを目指す場合
ITエンジニアは、女性にとって働き方の選択肢が広がりやすい職種です。理由は明確で、リモートワークとの相性が良く、成果が可視化されやすいため時間ではなく仕事の質で評価されやすいからです。育児との両立を見据えて、この分野を選ぶ方は着実に増えています。
ただし、次の点は事前に確認しておいてください。
- リモートの実態: 「リモート可」と書かれていても、常駐案件では客先の方針に従うことになります。実際に週何日在宅なのかを必ず確認しましょう
- 残業の実態: 納期前に集中するのがこの業界の特性です。平均値だけでなく「繁忙期はどの程度か」を聞いてください
- 育休の取得実績: エンジニア職での取得実績があるかどうか。会社全体の数字ではなく、職種単位で確認するのがポイントです
- 学習時間の確保: 入社後も学び続ける必要がある職種です。家庭と両立できる学習時間をどう確保するか、あらかじめ計画しておきましょう
これらは自分から聞きにくい内容ですが、エージェント経由なら事前に確認してもらえます。「条件を出すと不利になるのでは」と遠慮する必要はありません。条件を伏せて入社し、続けられずに辞めることの方が、双方にとって大きな損失です。
Part 5: 高収入を実現した人の共通点
未経験からITエンジニアになり、数年で年収を大きく伸ばした方には、いくつかの共通点があります。
1. 「なぜエンジニアなのか」の理由が明確
「高収入だから」だけを動機にしている方は、学習が苦しくなった時点で止まってしまう傾向があります。「◯◯という課題を技術で解決したい」「前職で感じた不便を自分で直せるようになりたい」——こうした具体的な目的を持つ人は、続きます。
2. 最初の会社を「年収」ではなく「環境」で選んでいる
初回の転職で重視すべきは、「どれだけ裁量があるか」「どれだけ新しい技術に触れられるか」「教えてくれる人がいるか」です。年収50万円の差より、この差の方が3年後の市場価値に大きく響きます。
3. 前職のスキルを捨てていない
コミュニケーション能力、進行管理、顧客折衝、資料作成——これらはエンジニアにとっても極めて重要なスキルです。技術力だけで戦う人より、技術と業務理解の両方を語れる人の方が、市場では希少です。面接では、これまでの経験と技術学習を線で繋いで語ってください。
4. 入社後も学び続けている
身も蓋もない話ですが、これが最大の共通点です。ITは技術の移り変わりが速く、入社時点のスキルは数年で陳腐化します。逆に言えば、学び続ける人には常に次のチャンスがあります。「転職がゴール」ではなく「スタート」だと捉えられる人が伸びていきます。
【実話】第一志望の企業で内定を獲得した実践方法
ここからは、本ブログ運営者である私自身が、第一志望の企業から内定を獲得したときに実践した方法を共有します。小手先のテクニックではなく、面接の捉え方そのものを変える内容です。
⓪【マインドセット】面接は「対等なすり合わせの場」である
まず大前提として、採用面接に「企業が上で求職者が下」という上下関係は存在しません。面接とは、お互いのビジョンや条件がマッチするかを確認する「フラットな情報交換の場」です。
面接の空気に飲まれやすい方は、「自分も会社を見定めてやる」という気持ちを持って臨みましょう。
- 企業の文化や実際の業務内容は、直接話してみないと分かりません
- 「入社してみたらイメージと違った」というミスマッチを防ぐための場でもあります
受かることも大切ですが、まず「お互いの認識をすり合わせる場所」だと理解することで、余計な緊張がほどけ、自分らしさを出せるようになります。
未経験からの挑戦では、この視点が特に重要です。「経験がないから選んでもらう立場」と縮こまってしまうと、配属先の実態や研修内容といった本来必ず確認すべきことを聞けずに入社してしまいます。それが、後の「思っていたのと違った」に直結します。
①【徹底したリサーチ】代表者のビジョンと背景を「自分事」にする
内定率を高めるために欠かせないのが、徹底した企業リサーチです。特に代表取締役社長(トップ)の解像度を上げることは必須だと考えています。
- チェック項目: 社長・役員の氏名、経歴、年齢層、上場区分など
- 深掘りする方法: 公式SNS(InstagramやX)での発信内容を確認する
- 過去のインタビュー記事、セミナー登壇動画、プレスリリースを読み込む
- 会社を設立した想い、ビジョン、出身地、趣味に至るまで、公開されている情報は片っ端から収集する
社長の考えを知ることで、会社の雰囲気や「どんな人材を求めているか」が明確になり、面接での受け答えに深みが出ます。
IT企業の場合、もうひとつ見るべき場所があります。技術ブログやエンジニア向けの採用ページです。どんな技術を使い、どんな課題に取り組んでいるのかが具体的に書かれています。ここを読み込んで面接で言及できると、「本当にうちに来たいのだな」と伝わります。未経験者にとって、これは技術力以外で差をつけられる数少ないポイントです。
②【ニーズの把握】「なぜ今、その求人があるのか」の裏側を探る
書類選考を通過しただけでは不十分です。面接官も多くの候補者を見ているため、あなたの強みを完全に把握しているとは限りません。
面接では自分の経歴を伝えるだけでなく、以下を逆質問で必ず確認しましょう。
- 「なぜ今、このポジションで求人を出しているのですか?」
- 「現場が今抱えている具体的な課題は何ですか?」
- 「新しく入る人に期待されている役割は何ですか?」
相手が求めている「正解」を先に聞き出すことで、自分の経験がどう貢献できるかを的確にアピールできるようになります。
未経験者の場合、ここでもう一歩踏み込んでください。「未経験で入社された方が、最初につまずきやすいのはどんな点でしょうか」——この質問は、あなたが入社後の現実を直視していることを示すと同時に、その会社が未経験者をどれだけ真剣に育てているかを測る問いにもなります。
③【実体験の言語化】商品・サービスを使い込み、自分なりの「改善案」を提示する
志望企業に一般利用可能なサービスや商品があるなら、面接前に必ず自分の手で試してください。
- 「体験」を言葉にする: 調べただけのありきたりな感想ではなく、実際に使って感じた「一次情報」を言語化することが重要です
- 「ポジティブ8割:課題2割」で提案する: 良い点だけでなく、一歩踏み込んで改善案を示せると評価は大きく変わります
(例)「〇〇の部分が〜〜という理由で非常に素晴らしかったです。一方で、☆☆という部分は△△した方が、よりユーザーに響くのではないかと感じました。実際の現場では、☆☆という点に課題を感じていらっしゃいますか?」
「自分の意見を持ちつつ、謙虚に問いかける姿勢」は、入社後の活躍を予感させます。
未経験者にとって、これは最強の武器になります。技術力では経験者に勝てなくても、「一人のユーザーとしてどう感じたか」という視点は、社内の人が持ちにくい情報だからです。さらに学習中の知識を使って「この機能はどういう仕組みで実装されているのだろう」と考えた過程まで話せると、技術への関心の本気度が伝わります。
④【心の余裕作り】「1時間前現地入り」が面接の成否を分ける
どれほど準備をしても、当日の遅刻や焦りは致命傷になります。電車の遅延などに左右されないよう、面接の1時間前には最寄駅に到着しておきましょう。
- 現地確認: 実際に会社の前まで歩いて場所を確認し、「ここに通うんだ」という実感を持つ
- 直前の予習: 近くのカフェで1時間じっくり復習し、心を落ち着かせる
IT企業ではオンライン面接も多いですが、その場合も同じ発想が使えます。開始30分前には接続環境を確認し、カメラ・マイク・背景を整えておくこと。オンライン面接でのトラブル対応は、それ自体がIT適性を見られていると考えて臨んでください。
「絶対に問題は起こさない」という安心感こそが、自信を持った受け答えの源泉になります。
未経験からのIT転職で、正直きついと感じる部分
良い面だけをお伝えするのはフェアではないので、現実的な部分も整理しておきます。
- 最初の年収は下がる可能性がある: 300万円台スタートも珍しくありません。前職の年収が高かった方ほど、この落差は精神的にこたえます。生活設計を含めて事前に検討してください
- 学習は入社後も続く: 「転職できたら終わり」ではありません。技術の移り変わりが速く、業務外の学習時間を確保し続ける必要があります。ここを負担に感じる方には、正直に言って厳しい職種です
- 配属先で経験の質が大きく変わる: 特にSESでは、開発に関われず運用監視だけという期間が長引くこともあります。入社前の確認がすべてです
- 30代以降は求人が絞られる: 完全未経験からの挑戦は、20代の方が門戸が広いのが実情です。30代以降は、前職の業界知識と掛け合わせられる領域を狙う方が現実的です
- 「未経験可」の求人には玉石混交がある: 誰でも入れる=定着率が低い、というケースも存在します。求人票の条件だけで判断せず、内情を知っている担当者に確認してください
- スクールに通えば就職できるわけではない: 高額なスクールの受講が、就職を保証するものではありません。契約前に、就職支援の具体的な内容と実績を必ず確認してください
なお、当然ながら「必ず年収600万円に到達する」といったことはありません。到達している方は確かにいますが、それは数年にわたる継続の結果です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 30代未経験でも、ITエンジニアになれますか?
可能です。ただし20代より門戸が狭くなるのは事実です。30代の場合、前職の業界知識を活かせる領域(例:金融出身ならフィンテック、医療事務出身なら医療系システム)を狙う方が、通過率が大きく変わります。「未経験」ではなく「その業界を知っている未経験者」として売り込んでください。
Q2. 独学とスクール、どちらがいいですか?
目的次第です。独学は費用がかからない反面、挫折率が高くなります。スクールは体系的に学べますが、数十万円の費用がかかり、受講が就職を保証するものではありません。第三の選択肢として、雇用されたうえで研修を受ける形もあります。いずれを選ぶにせよ、費用と就職支援の内容を契約前に必ず確認してください。
Q3. 文系出身でも大丈夫ですか?
問題ありません。実際、未経験からエンジニアになった方の多くが文系出身です。求められるのは数学的な素養より、論理的に順序立てて考える力と、分からないことを調べ続ける粘り強さです。ただしAI・機械学習分野については数学の知識が求められるため、最初の一歩としては他分野をおすすめします。
Q4. 資格は取るべきですか?
未経験の段階では有効です。基本情報技術者、ITパスポート、AWS認定、LPICなどは、学習意欲の客観的な証明になります。ただし資格だけでは実務能力の証明にはならないため、ポートフォリオとセットで用意するのが理想です。
Q5. 何社くらいのサービスに登録すべきですか?
同じ段階のサービスを2社までが目安です。未経験の段階で経験者向けエージェントを含めて5社に登録すると、断られる連絡ばかりが届き、気持ちが折れます。自分の段階に合ったものを2社——これで十分です。
Q6. 在職中に学習と転職活動を両立できますか?
できます。むしろ在職中に進めるのが原則です。収入があることで焦らずに会社を選べますし、学習期間の生活も安定します。平日1〜2時間+週末で、3〜6か月というのが現実的なペースです。
Q7. SESに入るのは避けた方がいいと聞きました。本当ですか?
一概には言えません。SESから始めて自社開発企業へ移った方は数多くいます。重要なのは形態そのものではなく、その会社で開発工程に関われるかです。面接で「未経験入社の方が最初に入る案件」を具体的に確認し、答えが曖昧な企業は慎重に判断してください。
📝 まとめ:未経験からのIT転職は「順番」が鍵
未経験からITエンジニアになり、高収入を目指すことは十分に可能です。ただし、それは正しい順番で進んだ場合に限られます。
最後に、ロードマップを確認しましょう。
- 3〜6ヶ月で分野を決め、ポートフォリオを作る。「なぜその技術を選んだか」まで言語化する
- 学習と並行して相談を始める。ただし、今の自分の段階に合ったサービスを選ぶ。未経験なら「未経験の入口」を扱うサービスへ
- 最初の会社は、年収より「実務経験が積めること」で選ぶ。入社前に配属先の実態を必ず確認する
- 1〜3年後、実務経験を武器にIT特化型エージェントで年収を上げる。ここが本番です
最初の一歩は、今の自分がどの段階にいるかを確認することだけです。転職を決めていなくても構いません。登録は数分で終わり、費用は一切かかりません。
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